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GDP生によるジャーナル「Polyphony」の第3号が出版されました

GDP生によるジャーナル「Polyphony」の第3号が出版されました。
以下、Polyphony運営の長谷元紀さんからのコメントです。

Polyphonyへの招待状

拝啓 読者様

いかがお過ごしでしょうか?

このシンプルかつ正解のない問に対して答えを出すことは常に難しいことではありましたが、不安定で先行き不透明の現在では、それはさらに難しくなりました。
パンデミックや気候変動、政治情勢の変化など過去二年間の激動を経験し、私たちは目まぐるしい変化と共存する術を学びました。
けれど、それでもなお、私たちは未だ混乱の渦中にいます。もし、この輪郭を捉えきれない不確かな世界に不変を求めるのであれば、そのカギは「ポリフォニー」(複数の異なる音が合奏されることで調和を生む多音性の音楽)にあるかもしれません。
様々な異なる音に耳をすませ、感じ、考える。世界の「ポリフォニー/多音声」について考えることは、この混沌とした時代における生について考えることにつながるでしょう。他者の声と自己の声の共存について考える—これが学生誌Polyphonyの第3号で扱う内容です。

私たち学生が運営する文芸誌は、多様な視点と背景をもつ岡山大学グローバル・ディスカバリー・プログラムの学生の声を反映させる場として「Polyphony」と名付けられました。
異なる学生たちの声を聴ける場をつくるにはどうすればよいか。
Polyphonyはそんな問題と真剣に向き合うために集まった、才能あふれる編集者や文筆家、デザイナー、写真家、その他多くの同じビジョンを共有する仲間によって組織されています。
Polyphonyが活動を始めて3年目になる今年は、劇的に変化する昨今の社会環境を踏まえ、様々な制約によって日本に来ることが長く叶わなかった留学生たちによるエッセイをはじめ、東京大学の英語文芸誌「Komaba Times」と日本の大学における英語文芸誌の存在意義についての対談、移民と貧困の問題を深く掘り下げた論考、社会科学研究の現実に関する随筆文、自己の病についての探求など多くの声をこの度Polyphonyという場に招待いたしました。

本書を通じ、東大Komaba Timesとの対談記事の題名にもあるように、「多音性からなる私たちの世界」(Polyphony of our Times)について少しでも読者を考えさせることができれば、学生誌Polyphonyの目的は達成されたといえるでしょう。様々な角度からきこえる色々な声色を是非お楽しみください!

Polyphonyの発刊は、頼れる編集長のMattie Balagat、レイアウト担当のKayla Guevara、そしてAlyana Morales、Jia-Xuan Chok、Junayeed Matinをはじめとする編集部のみんなの協力なしでは形になることはありませんでした。ここに最大限の敬意と感謝を捧げます。ありがとう。

 

長谷 元紀
Polyphony Assistant Editor-in-Chief

Blog: https://discoverypolyphony.com/

Instagram: @polyphony_gdp