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大原美術館様とSNSマーケティングについて学び、企画を立案

2020年9月30日、岡山大学で岡山大学グローバル・ディスカバリー・プログラム青尾ゼミと同大経済学部西田ゼミの学生による合同報告会が開催され、新型コロナウイルス対策を取る中で、(公財)大原美術館 大原理事長のご出席のもと、6名の学生による大原美術館のSNSマーケティング企画が発表されました。

本報告会は、2020年4月から7月にかけて、西田=青尾合同ゼミとして、倉敷の美観地区にある大原美術館のデジタル・マーケティングについて学ぶ活動の集大成として開催されたものです。

新型コロナウイルスの流行によりオンラインでのゼミとなったものの、大原美術館の大原あかね理事長ほか多数の美術館職員の方々にもオンラインによる参加を頂いたことにより、学生が社会人と共に学ぶ貴重な機会となりました。学生は自らの企画について、実際に美術館で実施する際の注意点などを職員の皆様から学びつつ、企画に磨きをかけてきました。

そして報告会の席上で、大原美術館より、そのうちの一つであるグローバル・ディスカバリー・プログラム3年森菜摘さんの企画『大原フォトジェニック美術館』を今年度中に実施する方向で検討したいとの発言がありました。今後は学生の有志が大原美術館と一緒に企画の実現に取り組んでいくこととなります。森さんからは以下のコメントが届いています。

「大学生のうちに美術館職員の方々と実際にSNSマーケティング案を企画することは滅多にない機会であると思います。様々な事柄を考慮しながら構想を練る必要があり、新事業を行うことが容易ではないことを実感しました。『大原フォトジェニック美術館』では、若者間で流行している「SNS映え」を取り入れることで、比較的美術館を訪れる機会が少ない若者世代にも来館者層を広げることを目標としています。貴重な機会を設けてくださった先生方や美術館関係者の方々に感謝し、常日頃から美術館や流行についての情報に耳を傾けながら本企画をより良いものにしていきたいです。」

また本ゼミにご参加頂きました大原美術館の皆様を代表して、岡崎様と佐々木様から以下のコメントをお寄せ頂きました。

(大原美術館 業務推進課 アシスタントマネージャー 岡崎様)
最終の報告会では6名の学生が代表として発表されましたが、総勢13名の学生から提出された企画書はどれも個性がしっかりと表れており、とても魅力的なものでした。「大原美術館のSNSにおけるフォロワー数を増やす」という課題に対して、解決するための最適解を単に理詰めで示すのではなく、大原美術館について当事者意識を持って、フォロワーを増やした先にどのような美術館像を描くのか、という点まで熟考されたことが伺えました。この「企画に個性を持たせる」というのがこれからの時代では重要になるのではないかと感じています。私自身においても、この意識を忘れずに日々の業務にあたる必要があることを再認識する、とても良い機会を与えていただいたことに非常に感謝しております。 岡崎 翔太

(同 広報担当 佐々木梢様)
現役大学生の皆さんの率直なご意見を拝聴する大変貴重な機会を設けていただき、ありがとうございました。普段はなかなかお聞き出来ない『美術にそれほど興味のない若者たち』の率直なご意見は、私には耳が痛い物でもあり、また目から鱗がボロボロと落ちるような物ばかりでした。皆様が望むような発信をするにはどのように変えていくべきかを考える良い切っ掛けをいただきました。どんなに素敵な企画であっても、会社という組織で実現するにはいくつかの障壁があり、また美術作品の取り扱いについては学生の皆さんが想像されているよりも難しい物だったのではないでしょうか。しかしながらSNSと美術作品は決して相反するものではないという確信をこの度の授業を拝見して感じることが出来ました。皆様が自身の課題として取り組んでくださった問題を、私も私自身の課題として長い目で向き合っていこうと考えております。佐々木 梢

    報告会で企画を発表する森さん

    報告会の内容にコメントする大原美術館の職員

    オンライン・ゼミの光景

    閉館中の大原美術館で大原理事長のお話を伺うゼミ生たち*
(*感染防止の対策を講じた上、調査活動の一環として入館したもの)