古くから交易で盛えた岡山では、素晴らしい芸術や文化が育まれてきました。その芸術と文化は、今も世界中の観光客を魅了し続けています。
瀬戸内海のアートな島々
お茶を飲みながらじっと眺める海。最高のアートだね♪
1990年代初め頃から、瀬戸内海に浮かぶ島々には現代アートや建築が集まるようになりました。岡山の企業・ベネッセコーポレーションが安藤忠雄氏の設計によるベネッセハウスを直島にオープンさせたのに始まり、2004年に完成した地中美術館など多くの美術館やアートスポットが次々に誕生。豊島・犬島・直島は、世界で最も注目される現代アートと建築の一大スポットになりました。島を歩けば、光の移り変わりとともに印象が変化するように設計されたオブジェなど多彩な作品群が楽しめます。さあ日常を忘れて、アートの世界に浸りましょう。
岡山の伝統工芸
閑谷学校は、日本初の庶民のための学校。見逃せないスポットです
岡山が誇る伝統工芸品のひとつ、備前焼。中世から現代まで続く日本古来の陶磁器で、日本六古窯の1つにも数えられています。その技術は世代を超えて受け継がれ、今日まで根強い人気があります。日本文化における備前焼の重要性を理解するため、岡山の南東部、片上湾に面した備前市にある日本最古の庶民のための学校「閑谷学校」も知っておきましょう。その屋根にはもちろん備前焼の瓦が使われています。備前市内にはショールームが点在し、陶芸に関するワークショップも頻繁に開かれています。陶芸体験で備前焼の伝統を肌で感じましょう。毎年10月には備前焼まつりが開催され、世界中の愛好家が集まります。
インディゴ・ブルー
いつかデニムの着物が欲しいな・・・。
パリやニューヨーク、上海で高級品を扱うショップへ行くと、高品質の日本製デニムが並んでいる光景が見られます。岡山県の児島は、国産ジーンズの発祥地。児島の中心部近くにある工場ではデニムづくりの全工程が行われています。多くのショップが建ち並ぶジーンズストリートでは、きめ細かい生地のデニムが生まれる作業場も見学できますよ。2015年、児島のデニムブランドを立ち上げた現役の岡山大学学生が東京で開催された若い起業家のためのビジネスプランコンテストに参加。1000人以上の参加者の中から見事最優秀賞に輝きました。
バラエティ豊かな美術館のコレクション
市内のギャラリーは、学生も展示スペースとして利用できるんだって。
岡山には、美術館やギャラリーもいっぱい。岡山市には、岡山ゆかりのアーティストや職人の作品を集めた岡山県立美術館をはじめ、シリアやイラン、イラクなどの西アジアのコレクションに力を入れた岡山市立オリエント美術館などがあります。倉敷にある大原美術館は、日本最初の西洋美術・現代美術中心の美術館で、エル・グレコ「受胎告知」のほか、ゴーギャンやモネ、マティスなどの有名作品を収蔵。岡山大学の学生であれば、大原美術館に無料で入場できます。奈義町現代美術館は、大規模なアートと建物が一体化した空間そのものを楽しめる美術館で、従来の美術館とは違った体験ができます。